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ミステリの舞台や元ネタになった場所を有栖川有栖が訪ね歩く紀行エッセイ『作家の犯行現場』が文庫になったので読んでみました。
多くのアニメファンがおねティ・おねツイの舞台である長野県松本市を訪れたように、ミステリファンもまたその作品の舞台・モデルとなった場所を一度は訪れてみたいと思うものです。 本書では、軍艦島・ダムに沈んだ村・霧に包まれた湖・乱歩の蔵・正史の愛した岡山・即身仏・アンカレイジ・灯台・森などなど古今の著名な作品に関わりのある場所やミステリ的な“場の力”を持った景色・建造物などが写真と共に紹介されています。個人的には、アンカレイジ(明石海峡大橋の橋桁)の内部が一番興味深かったですね。 各章の終わりには関連作品が紹介されていて、場所という切り口で見たちょっとしたミステリガイドブックといった体裁です。 紹介されてる作品の多くが未読でしたがそれでも十分楽しめたので、少しでもミステリに興味がある人なら読んで損無しな本ですよ。 さてこの本に触発されて、身近にあるミステリ的な“場の力”を持った景色を撮りに行ってきました。 ○ お堂の屋根と鎮守の森 ○ (場所の力が謎を生み出す)という帯の惹句はまさに至言ですね。 有栖川 有栖 ・著 税込価格 : 700円 (本体 : 667円) 出版 : 新潮社 サイズ : 文庫 / 406p ISBN : 4-10-120434-9 発行年月 : 2005年2月 ☆ amazon ☆ bk1
by norabumi
| 2005-05-03 23:08
| 書籍
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